アフリカ調査(ルワンダ・ザンビア)―ルワンダ編

国際社会システム専修所属の金丸准教授と杉浦准教授が、去る8月19日〜9月3日に科研費の支援を受けた海外調査としてアフリカのルワンダザンビアを訪問しました。2回に分けて両国の様子をお伝えします。


ルワンダは四国の2倍くらいの小さな国です。国土は緑に覆われており、たくさんの丘があります。訪問時は雨も少なく、気温も30℃弱で過ごしやすい気候でした。


首都キガリの風景です。キガリも丘の町です。

滞在したキガリのホテルの周辺です。

郊外の様子です。丘には畑があり、コーヒーなどが栽培されています。


開発における国家の役割を調査したのですが、その合間を縫って虐殺メモリアルに行きました。ご存知のようにルワンダでは、1990年代前半に民族紛争が起き、94年には国民の1割にあたる80万人が虐殺されました。


Mranbiの虐殺メモリアル(元学校の校舎)です。内部の撮影は禁止ですが、殺され埋められた遺体が、掘り起こされたそのままの姿であえて保存・展示されており、衝撃を受けました。


調査では農村も訪問しその生活の実態を調べました。

幹線道路沿いにある農村です。子供たちがたくさんいました。

電気や水道が通っているのは首都キガリなど一部であり、農村では写真のように湧き水から水を汲んで飲み水としていました。


かつて悲惨な内戦を経験したルワンダは、現在では夜も一人で歩けるくらいにまで治安も安定しています。経済も、コーヒーや紅茶の輸出も順調で成長が進んでいます。風景も写真のように美しく、ゴリラのウォッチなど観光業にも力を入れ始めています。
しかし、それでもルワンダの一人あたりのGDPは1000ドル程度(日本は3万ドル以上)で、国民の半数が貧困ライン以下で暮らしています。また首都キガリと農村の生活の違いにあるように、貧富の差が広がっています。それらのを解決することがルワンダの課題となっています。
ザンビア編につづく)